2月20日(水)、桐生市市民文化会館にて第6回三和会公開セミナーを開催しました。毎回ご好評をいただいている本セミナーですが、今回も法人職員やご家族、他法人の施設関係者様、取引先業者様など約150名にご来場いただきました。
弁護士法人龍馬所属の弁護士 板橋俊幸氏を講師としてお招きし、「人生に活かす人権講座」と題してご講演いただきました。いじめ、ハラスメント、男女不平等、差別など世の中には様々な人権問題とされるニュースが溢れています。「そもそも人権とは?」から「昨今の人権問題」について、私たちの生活や仕事の場でより身近な課題として捉えられるようお話を伺いました。以下、講演の内容です。
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「人権」とは、「人が生まれながらに持っている人間としての権利」を意味します。学校で習ってきたはずの内容でもあり、憲法では三大原則の一つに謳われ、複数の条文に規定されるほど重要な位置づけがされています。しかし、人権問題はなくなりません。なぜでしょうか?この理由について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
人は誰もが個性や違いを持ち、「普通」というのはあり得ないことです。健常、障がい等という考え方の違いでカテゴリーをつくっただけに過ぎません。しかし実際には、誰もが必ず固定観念を持ち、各々が「普通」だと考える基準で物事を見ています。その結果、無意識の差別が生まれます。この無意識の差別がなくならない限り、世の中から差別はなくなりません。
そこで、私たちは出来る限り固定概念に縛られないよう、自分も無意識に差別をしているかもしれないと認識することが重要です。今まで見えていなかったものを見ようとすること、自分の考え方だけが正解ではないことを認識することで、日常の景色が変わって見えてくるのではないでしょうか。
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板橋先生のお話にありました通り、普段から「人権」を意識して生活している人はほとんどいないように思います。今回のセミナーは、私たちにとって改めて「人権」について考える良い機会となりました。職員一同、「無意識に差別をしていないか」、「固定概念に縛られた見方をしていないか」を自問自答しながら業務にあたっていくことで、支援サービスの質や人間性の向上を目指していきたいと思います。
講師の板橋先生、ご来場いただきました皆様には、心より御礼申し上げます。今後も、三和会では「働く環境への課題」をテーマとし、セミナーを開催する予定です。随時、ホームページにてご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。